③事業継続計画
事業継続計画(BCP)とは
当協会では、中小企業の継続に必要な3つの計画(継続的経営計画、事業承継計画、事業継続計画)を総括してBCPと定義しています。この3つの計画の最後に定義されている事業継続計画が本来からのBCP(Business Continuity Plan)を意味しています。
企業が自然災害(大地震や津波)、大規模火災あるいは大規模な伝染病(新型インフルエンザの大流行)、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合に、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続または早期復旧を目的として、平時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法・手段などを取り決めておく計画が、当協会が定義する狭義の意味での事業継続計画(BCP)です。
従来からの防災対策とBCPの違い
従来型の防災活動は、人命安全や資産の保全が主な目的となっていますが、BCPでは、重要な業務(商品、サービス)の継続や早期復旧を目的としたビジネスの継続に主眼が置かれています。
また、防災活動は自社内で事業所・工場単位などの拠点レベルで策定するのに対し、BCPは会社を継続するために、事業に優先順位をつけて、その目標復旧時間を明確にして策定する点が大きく異なります。
防災対策とBCPの相違点
BCP | 防災対策 | |
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視 点 |
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主な目的 | 重要な業務(製品、サービス、業務)の継続や早期復旧。(もちろん人命安全が前提) | 人命保護や資産の保全 |
範 囲 | 事業全体で考えるため、製造業であればサプライチェーン全体まで考える必要がある | 自社内(事業所・工場単位)拠点毎の対策・対応 |
担当部署 | 実際に事業を行っている部署が参画することが重要 | 総務部や人事部が中心となって策定 |